カテゴリ : RIDERS CLUB

最終更新日 : 2024年07月22日

RIDERS CLUB 2023年 07月号 掲載 【記事】Z900RS Custom Complete

Z900RS Custom Complete

全身にカーボンを纏い上質な色気を放つ1台。Custom Complete by MOTO CORCE

PHOTO / S.MAYUMI TEXT / T.TAMIYA

問 / モトコルセ TEL046-220-1611 https://www.motocorse.jp

多彩なスタイルで可能性を探求

モトコルセは、ビモータやドゥカティをはじめとする欧州車を中心に手がけてきた歴史がある。それだけに国産車カスタムとはやや縁遠いイメージもあるが、Z900RSに関してはまったくの例外だ。

「Z9RSC」として展開されているモトコルセのカスタムプロジェクトは、17年の東京モーターショーでZ9OORSが世界初公開された際に飾られたカスタム仕様のうち1台を、カワサキからの依頼により製作したことをルーツとする。

今春、モトコルセは新たなZ9RSCを披露。それが今回紹介する、オリジナルのドライカーボンファイバー製バーツを徹底的に投入したドレスアップ中心のカスタムモデルだ。

とくに注目したいのは、純正タンクの上に装着する新製品のカーボンタンクカバー。一般的に、タンクカバーには後付け感が生まれがちだが、この製品は形状やエッジの処理でこの課題をクリアしている。例えば給油口部分は、リッドのベース側にカバーのエッジを折り込むように設計。そのため純正タンクキャップは使用できないが、同社オリジナルのクイックオープンタンクキャップを加工装着することで、カバーの端が見えない構造を実現している。

タンクカバー以外のカーボンファイバー製アイテムやスペシャルシート、4-2-1チタニウムフルエキゾーストシステムなどは既存製品だが、それらを全部盛りすることでゴージャス感を強調。極めつけは、タンクカバーやカーボンテールカウルに使われているカラーリングだ。

今回のベース車両は、昨年発売されたZシリーズの50周年記念車。そのためゴールドホイールを履いているが、これとのマッチングを高めるため、マットグリーンゴールドの新色とゴールドクロームラインを使っている。この配色にも、モトコルセのハイセンスが感じられる。

「マフラーも変更されていますが、想像していたよりもマイルドな乗り味。オーリンズ製リアショックやピレリ製タイヤの恩恵もあると思いますが、トラクションをかけやすく、なおかつノーマルトラコンとの相性もいいです。とはいえ、カスタムの中心はルックス。そっちもスゴくて、燃料タンクなんて、『実はカバーです』と言われてもすぐには信じられないクオリティです。圧倒される存在感で、優しい乗り味。まとまりのあるカスタムモデルだと思います」走行テストを担当した元モトGPライダーの中野真矢さんも絶賛だ。


写真補足テキスト

グロスクリア仕上げのカーボンフロントフェンダー(5万4550円)とフェンダーレッグセット(12万5400円)

グロスクリアカーボン仕様のサイドカバー(左右各4万3560円)やロングタイプリアフェンダー(16万7200円)

リアショックは、オーリンズ製のS46DR1LS(16万7200円)に換装。車高調整機能付きフルアジャスタブルだ

前後タイヤはピレリのディアブロ·ロッソⅣコルサをチョイスして、スポーティな走りも求めている

シートテールカウル(5万820円)やライセンスプレートサボート (9万4380円)などもカーボン製に

レトロ形状加工のスペシャルシート(14万3000円)には、プログレッシブダイヤキルトスティッチも

今回新開発されたのが、精巧すぎてカバーに見えないカ ボンフューエルタンクカバー(19万8000円)

ヘッドライトケースカバー(19万800円)とダッシュボードロワケースカバー(10万4500円)