カテゴリ : RIDERS CLUB
最終更新日 : 2024年05月08日
RIDERS CLUB 2020年 7月号 掲載 【記事】好きだから、こだわりたい 「Ducati Panigale V2」

好きだから、こだわりたい
スーパーバイクの最高峰ではなく、2気筒のトップエンドとして存在するパニガーレ V2は快活なパワーと鋭い乗り味が醍醐味。だから育てる甲斐がある。
PHOTO / K.MASUKAWA | TEXT / K.ITOH | 取材協力 / モトコルセ TEL : 046-220-1711 https://www.motocorse.jp/
1992年、ドゥカティファンならずとも世界のバイク好きを驚愕させたスーパーバイク 916が登場。その翌年、日本製 600cc 4気筒とWSSで戦うべく世に放たれた748こそスーパーミッドの原点。絶対出力ではなく、十分以上ながら翻弄されないパワーと動的な軽さを武器に、鋭く切り裂くようにコーナーを駆け抜ける…。
ドゥカティはレースを基準とするスーパーバイクの軸足をV4にシフトしたが、2気筒の最高峰として最新モデル「パニガーレ V2」をリリース。まさに748から続くスーパーミッドの正統なる後継者である。じつはエンジンや車体構成は、先代モデルの959パニガーレを踏襲するが、吸気系の最適化などでパワーを向上し、電子制御もアップグレード。スーパーミッドとしては久しぶりに片持ち式スイングアームを採用し、なによりパニガーレ V4をオマージュしたエクステリアに大変身!。しかし今ではレース用のベース車でもないのに、ドゥカティは何故スーパーミッドを進化させるのか?。
その疑問は…乗れば解ける。そして、その切れ味鋭い走りをいっそう深く味わうために、早くもモトコルセがパーツのリリースを開始した。たとえばこのマシンが履くBST社のカーボンコンポジットホイールは圧倒的に軽量だが、その真価は走行時の回転慣性力やジャイロ効果の低減にあり、端的に言えばいっそう軽く素早いリーンが可能になる。前後ブレーキに奢られたAlthのディスクローターはコントロール性に優れ、誰もが不安なくかけられるため、結果としてハードブレーキが可能となり、やはりリーンで大切なリリースコントロールも容易になる。またクラッチのクリアカバーが目を引くが、その中身はSTMのウェットスリッパーに換装。これもシフトダウンやスロットルOFF時に過剰なエンジンブレーキをキャンセルすることで、後輪のロックやホッピングを抑制して曲がり初めの軽快性と安定感をバランスさせる、重要なセッティングのためのアイテム。
そして削り出しのステップペグは、ライディングで重要な下半身でのホールドやポジション作りで、足裏とのグリップを高め、スモールパーツだが大切な役割を持つ。…と、いずれもマシンのコントロール性を向上するためのパーツであり、それこそが身上のスーパーミッドの価値をより高めるに相違ない。— スーパーミッドはいわゆるハイエンドと呼ばれるモデルではない。が、それゆえにこだわり持って接すれば、深い愉しみを見いだせる。
スーパーミッドの完成度を高め、翻弄されない走りに、いっそう昂る。
写真補足
■ コンパクトライセンスプレートサポートはドライカーボン。LEDのブリンカーとライセンスプレートライトも付属。
■ ホイールはBSTのカーボンコンポジット「Black Mamba」に換装。リアアクスルにもDBTデザインのスライダー。
■ 絶妙なコントロールが可能なAlthのディスク。アクスルスライダーはモトコルセならではのDBTデザイン。
■ シフトダウンやスロットルOFFでの過剰なエンジンブレーキをコントロール(セッティング可能)する、STMのウェットスリッパークラッチを装備。そんなクラッチシステムの動きが見えるスケルトンのクラッチカバーウインドウが遊び心を誘う。
■ フットペグはマシニングによる完全切削で放射線状に配置したスクエアブロックにより、抜群のグリップを発揮。
■ プッシュ → 90°回転で、簡単かつ節度ある操作感で開閉できるクイックオープン フューエル タンクキャップ。
■ V2の美しさを損なわず、キーシリンダー取付ボルトに装着する専用マウントベース。カメラマウント等も用意。

メディア インフォメーション
RIDERS CLUB 2020年 7月号 掲載
巻頭でお届けするのは、「宮城光が試乗 ホンダCBR1000RR-RファイアブレードSP」。サーキットで勝つことを目的にフルモデルチェンジを受けた最新型を、元ホンダワークスライダーの宮城光がテストライドしました。第一特集は、「 最新のZ& Ninjaを駆る カワサキ Z H2 / Ninja1000SX」。カワサキの2大ブランド、ZとNinjaの最新モデルをインプレッションしています。第二特集は、世界的にブームが続く「 ネオクラシック最前線」。史上最大のフラットツインエンジンを搭載して登場したBMW R18を詳細に解説。その他、KTM 1290 スーパーデュークR、MVアグスタ ブルターレ1000RR、そしてトライアンフ ストリートトリプルSにも試乗しました。
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